この物価高の中、注目されているのがハラミ。お得感も抜群だと、人気になっているそうです。その裏にある意外な歴史とプロが教える“お家焼肉”のコツをご紹介します。

「ハラミ」いつから主役級?転機は1991年

山形純菜キャスター:
ハラミはいつ頃から出てきて人気になったのでしょうか。

かつて焼肉店では、やはりカルビとロースがツートップで人気となっていましたが、転機となったのが、1991年の「アメリカ産牛肉の輸入自由化」です。これにより、日本に安い牛肉が大量に入ってくるようになりました。

そこで焼肉店は、他にも安くて美味しい肉がないか探し始め、内臓(横隔膜)でありながら赤身に似た食感でクセがなく、適度に脂があるハラミに注目したということです。

さらに、ヘルシー志向がハラミ人気を後押ししました。ハラミはカルビやロースに比べ、脂が少なめでカロリーが低いことも特徴です。

さらに焼肉店も「上ハラミ」などの差別化メニューを打ち出すようになり、メジャーな部位となりました。

“高級肉”最初に焼くのがおすすめな理由

山形キャスター:
お家焼肉のポイントについて、焼肉「大同門」で30年以上勤めている「肉のスペシャリスト」莨谷さんに伺いました。

例えばセールの肉を大量に購入し、奮発して1パックだけ高級な肉を購入して自宅で焼くケースについてです。

高級肉は弱火で焼くとパサついてしまい、高級肉のパフォーマンスを発揮できないため、ビビらずに強火で焼くのがおすすめだということです。

さらに重要なのは、ずっと焦げないように見守りつつも、焼けたか確かめるために裏を見たり、つついたりしないことだそうです。

肉を裏返すタイミングとしては、肉の周りが白くなったときがベストで、裏返してからはさっと焼くくらいでいいということです。(焼く割合のイメージは表8:裏2)

また莨谷さんによると、高級な肉は「最初に焼くのがオススメ」だそうです。理由としては、高級な霜降り肉から出た美味しい脂を、次に焼くセールの肉や野菜が吸うことで、高級肉の旨味が2度味わえるからだということです。