地域ごとの名前を深掘りしてみると…

ところで、「今川焼き」「大判焼き」「回転焼き」以外の呼称では、その地域での菓子店の商品名が用いられている例がよくあります。

富山県では「七越(ななこし)焼」※会社の名前
静岡県藤枝市では「黄金(こがね)まんじゅう」、
愛知県・岐阜県と近畿地方では「ござそうろう」※会社の名前
滋賀県長浜市では「暫(しばらく)」(歌舞伎十八番の演目からの命名)、
三重県松阪市では「天輪焼き」
鹿児島県では「ほうらくまんじゅう」 など。

中身は一緒でも呼び名は様々…

旅行先で立ち寄ったお店で、もしかしたらそれ以外の名前に出会えるかもしれません。

加藤和夫:福井県生まれの言語学者。金沢大学名誉教授。北陸の方言について長年研究。MROラジオで、方言や日本語に関する様々な話題を発信している。