能登半島地震の発生から1日で2年です。被災地では深刻な人口の流出や資材の高騰が生活再建を阻み、復興の長期化が懸念されます。

2024年1月1日、能登半島沖を震源とするマグニチュード7.6の地震で、石川県輪島市と志賀町で最大震度7を観測しました。

家屋の倒壊などによる直接死で228人が死亡し、現在も2人の行方が分かっていません。また地震後の避難生活などが原因で亡くなった災害関連死は石川・富山・新潟の3県で合わせて475人が認定され、地震による全体の死者は703人に上る見通しです。石川県によりますと、さらに250人以上の遺族が関連死の審査を申請していて、死者はさらに増える可能性があります。

石川県内では申請があった半壊以上の建物およそ4万4千棟の公費解体がほぼ完了した一方で、1万8586人が仮設住宅などで仮住まいを強いられています。人手不足や資材の高騰で住宅の再建が見通せず、復興の長期化が懸念されます。

公費解体が完了し、区画整理を待つ旧輪島朝市周辺=石川県輪島市河井町、2025年12月

また輪島市・珠洲市・穴水町・能登町の奥能登2市2町では2025年11月までの1年10か月に人口が13%以上減り、深刻な人口流出と少子高齢化に直面しています。

石川県は1日午後、輪島市の日本航空学園能登キャンパスで地震と2024年9月の豪雨の犠牲者を悼む追悼式を執り行い、発災時刻の午後4時10分に黙とうを捧げます。