高温・低温・大雪 3種類ある「早期天候情報」
「10年に一度レベル」の根拠となっているのは、気象庁が発表する「早期天候情報」です。
早期天候情報は、その地域・時期として、10年に一度程度しか起きないような著しい高温や低温、降雪量となる可能性が、いつもより高まっているときに、気象庁が6日前までに注意を呼びかけるものです。原則、月曜日と木曜日の午後2時半ごろに、「関東甲信」「東海」「近畿」といった地方ごとに発表されます。
早期天候情報には「高温」、「低温」、そして「大雪(雪)」の3種類があります。「高温」と「低温」は全国すべての地方で予想が行われている一方、「大雪」は冬型の気圧配置の影響を受けやすい北海道から山陰にかけての日本海側の地域に限って、11月から3月の冬季に発表されます。
平年と大きくかけ離れた天候を予想する情報には、過去に「異常天候早期警戒情報」というものがありました。7日間の平均気温がかなり高い(低い)かを予想するもので、気象庁が2008年3月に運用を開始して以降、特に冷害や病害虫の事前対策など、農業を中心に活用されました。しかし、著しい気温変化のピークを予測することが難しかったため、予測の期間を「5日間平均」に短縮し、精度を向上させたうえで、2019年6月に「2週間気温予報」と「早期天候情報」に改められました。