安倍元総理が銃撃され死亡した事件。参院選真っただ中の新潟県内にも衝撃が走っています。

JR新潟駅では8日午後2時すぎ、安倍元総理の銃撃事件を伝える号外が配られました。

【50代会社員】「携帯で見て、え?って感じでした。まさかそんなことがあるのか。こういうことはしてはいけないと思います。絶対にやってはいけないことです」

参院選への影響を指摘する声もありました。

【30代会社員】「ショックではありますよね。少し何かしらの影響はあるのかな。ただ、これを話題にして選挙をやってほしくはないかなとは思います」

今後、街頭演説を聞きに行こうと考えていた人は…

【30代会社員】「(演説に)行くのが怖い感じもしますし、大丈夫かなと思う反面、行きにくいなという気持ちはあるかもしれないです。民主主義の国なので、ちょっと許せない気持ちはありますね」

元総理が狙われた事件に自民党の国会議員は…。


【自民 塚田一郎衆議院議員】「国民の民意を反映するべき選挙活動の中で、こうした暴力による犯行が行われたことは断じて許されないことだと思います」

【自民 斎藤洋明衆議院議員】「いかなる理由があってもですね、政治的テロは許されない行為です。全ての候補がこういったことに委縮することなく、自分の主義・主張を述べられるような選挙戦になることを願っています」

応援演説のため県内入りした自民党の世耕弘成 参議院幹事長は、新潟に向かう新幹線で一報を聞きました。

【自民 世耕弘成 参議院幹事長】「日本の再生に向けてですね、安倍元総理の哲学、人脈、能力必要ですので、とにかく回復してほしい。今はそれを祈るばかりです。(今回の事件ついて?)悔しいです。とにかく回復してほしい。それだけです」

世耕参議院幹事長は、候補者の応援のため新潟市東区でマイクを握りました。演説場所の前に置かれていたのは『防弾スクリーン』と書かれたつい立です。

【自民 世耕弘成 参議院幹事長】「テロに屈するわけにはいかない。やっぱりこういうときだからこそ、皆さんにしっかりメッセージを伝えたいという思いで、この場に苦しい思いでやってまいりました。安倍さんはこの国際情勢難しい中、経済運営難しい中、まだまだ必要なリーダーであります。その人柄、そして経験、そして知識、人脈、どれをとってもの日本の再生のために極めて重要な人物であります。皆さんもぜひ、回復を祈ってあげてください」

安倍元総理は、参院選公示日翌日の6月23日、上越市と糸魚川市で応援演説を行っていました。

【安倍元総理】(6月23日の演説)
「皆さんの働く場所を守っていく。これが私たちに課せられた最大の使命なんだろうと思います。働きたい人が働ける日本を、そして新潟県をつくっていくことなんです」

安倍元総理の周辺には常にSPが張り付き、演説後は周囲を制止しながら車に乗るまで目を光らせていました。

選挙戦最終盤を迎えた候補者は「許されない行為だ」と、怒りをあらわにしています。

【自民 小林一大候補】「衝撃ですよ。こんなことが、しかも選挙中にあっていいわけないんで。それは衝撃です。と同時に怒りに震えました。(ご自身の選挙への影響は?)それは分かりません。まずは今は前首相のご回復をお祈りするだけで、自分のことはよく分かりません」

【立民 森裕子候補】
「情報収集と、そして関係者の皆さんと協議をするために一時、活動を停止しておりました。しかし、こういうときだからこそ『暴力には屈しない』民主主義を守るために戦ってまいります」

立憲民主党の森さんは午後の街頭演説を一部取りやめ、自民党の小林さんは応援演説をやめるなどして対応する方針です。

安倍元総理を政治の師と仰ぐ自民党新潟県連の高鳥修一会長は、ブログで「あまりの事に言葉もありません。どうかどうかご回復を心から祈ります」とコメントしています。

立憲民主党新潟県連の菊田真紀子代表は…

【立民 菊田真紀子氏】
「選挙期間中、しかも最終盤でこんな暴挙があるなんて信じられなくて、びっくりしていますけれども、私も大変ショックを受けていますし、候補者も大変驚いてショックを受けています」

佐渡市の拉致被害者・曽我ひとみさんもコメントを出しました。安倍元総理は拉致被害者が帰国した2002年当時、官房副長官として曽我ひとみさんらを支えました。

【曽我ひとみさんのコメント】
「とにかく驚きで言葉がありませんでした。まだまだこれから活躍してほしいと思っているので、回復することを心より願っています」

関係者の願いは届かず、安倍元総理は8日午後、病院で死亡が確認されました。