「遺族側はもう、裁判を起こせばいいと思う」に対して…

――視聴者の皆さんから質問や感想のメッセージをお寄せいただきました。「遺族側はもう、裁判を起こせばいいと思う」というご意見です。

(南和行弁護士) このご意見、この状況を見られた世間の方が「裁判をなぜ起こさないんだろう」って思うのはとても私わかります。けれども、実は裁判っていうのは非常に『解決される部分ってのは限られている』というのが実感なんですね。

要するにパワハラがありました、それを金銭評価して、損害賠償してくださいって言ったら、そのお金を払うか、払わないかの結論にしか結局行き着かないわけなんです。今日ご遺族の代理人、川人弁護士がおっしゃってたように「認識を変えてもらいたい」。そこは裁判ではできないんです。

裁判で訴えて、確実な証拠を出しても劇団側が開き直って知りませんと言って、裁判所が判決出すことができる、けれども、それはご遺族の気持ちとしては、切なさは全く残るわけです。

それよりも認識を変えてもらいたい、これだけの証拠を突きつけられてるんだから、「自分たちが間違っていた、あのときもっと気づいていればこんなことにならずにごめん」って思ってくれないんですかっていうことなのに、やっぱり裁判では、開き直られるだけなので、ご遺族も苦しい気持ちで言ってらっしゃるんだな、と思いました。