JA全農いわてが販売した小麦から基準値を超える「カビ毒」が検出された問題で、新たに仙台市の小学校の給食でもこの小麦を原料としたせんべいが提供され、児童13人が体調不良を訴えたことが分かりました。

この問題は、JA全農いわてが販売した2022年度産の岩手県産「ナンブコムギ」から、11月、基準値を超えるカビ毒が検出されたものです。
仙台市教育委員会によりますと、11月27日、仙台市の南吉成学校給食センターが対象の「ナンブコムギ」が原料のせんべいでせんべい汁を作り、市内の小学校10校に提供しました。これまでにせんべい汁を食べた児童13人がおう吐や腹痛の症状を訴えたということです。
体調不良がカビ毒によるものかどうかは分かっていません。

また岩手県の北上市教育委員会によりますと、北上市南部学校給食センターが今年6月から11月までに合わせて3回、対象の「ナンブコムギ」を原材料とした「冷凍すいとん」を使った「ひっつみ汁」を提供していました。合わせて2万1000食あまりで、これまでに健康被害は報告されていないということです。

このほか東京都杉並区の小学校や中学校など17校でも11月、対象の小麦が原材料のせんべいを使った「せんべい汁」が提供されたことが分かりました(杉並区教育委員会による)。

JA全農いわてが引き続き、原因の究明と自主回収を進めています。