国民の大半が死刑支持の中、廃止に…カギは?

私達は、死刑廃止のキーマンとして知られるフランスのロベール・バダンテール弁護士(95)から話を聞きました。

バダンテール弁護士
生きる権利は人間にとって一番大切な権利なのです

1981年、当時のミッテラン大統領から法務大臣に任命されたバダンテール氏。

フランスは当時、西ヨーロッパの中では死刑の廃止が遅れていて、ギロチンによる執行が行われていました。国民の大半が死刑制度を支持していましたが、廃止を公約に掲げて当選したミッテラン大統領は、バダンテール氏とともに政治的解決で押し切り、死刑を廃止したのです。

バダンテール弁護士
「死刑廃止時の法律の制定文書です」

廃止後、国民世論は徐々に死刑反対派が賛成派を上回るようになりました。

バダンテール弁護士
「世界中が日本を素晴らしい文明国だと認めています。その日本が(死刑制度を)維持することは恥ずべきことです。日本の政治家は意気地なしです。もう少し勇気をもってもらいたいです」

世論調査でおよそ67%の人が死刑に反対の立場のスペイン。しかし、厳罰化を望む被害者の遺族もいます。