ベラルーシを除く全ての国で死刑が廃止されたヨーロッパ。日本では死刑について深く考えたり、議論したりする機会はあまりありませんが、実はヨーロッパでは学校の授業をはじめ社会で幅広い議論が行われています。その現場を取材しました。

※動画内で紹介したアンケートは25日午前8時で終了します。

フランスでは学校で「死刑の授業」 死刑囚や遺族の気持ちに

死刑に反対するNGO
「フランスでは死刑制度がありますか?」

生徒
「ありません」

死刑に反対するNGO
「正解です。死刑はいつ廃止になりましたか」

生徒
「1975年ですか」

パリ近郊の公立高校で行われている「死刑」をテーマにした授業。フランス各地の学校では、毎年10月10日の「世界死刑廃止デー」に合わせて、死刑について学ぶ授業が行われています。

生徒
「私は身内が犠牲になった場合、その罪を犯した人の死を望みます」

生徒に、死刑囚や被害者遺族らの立場に立たせて目を閉じて考えさせる時間も設けられました。

「死刑囚」の立場の生徒
「死刑になる恐怖を感じました。罪を犯したのは自分のせいですが」

先進国の中では、日本とアメリカの一部の州のみ、今も死刑執行を続けていることが話題に上りました。

生徒
「死刑執行ではなく、生きて償わせた方がいいと思います」

世界では、死刑を廃止した国と10年以上執行がない事実上の廃止国は、去年末の時点で144か国と7割以上を占めていて、中でもヨーロッパでは、ベラルーシを除いた全ての国で廃止されています。