「すごい愛し始めてしまいました」

しかし数か月会話を続けるうちにお互いを理解し合い…こんな気持ちにも。

脚本家 舘そらみさん
「こっちがアイデアを渡して、意図を伝えて、その上で(アンサーを)出してもらうっていう形にしたら、めちゃめちゃ精度が上がって。超優秀なアシスタントでした!私がより良い創作をするために、より突飛な発想をするために、冒険をするために、このAIはものすごい力を貸してくれると思ったから、すごい愛し始めてしまいました

手塚眞さんもこのような感想を…

クリエーター 手塚眞さん
「実際にAIと対峙してやり取りをしていく中で、何かAIにすごい親近感を感じてしまって、そこに個性があるかのように勘違いをしてしまう瞬間っていうのがありましたね」

今回、出来上がった新作ストーリーとして選ばれたのは映画監督の林海象さんがAIとやり取りしてできたものになった。詳しくは少年チャンピョンで確認してもらいたいが、確かに“手塚作品っぽい”ものになっている。しかし、クリエーターの手塚眞さんはAIの果てしない力は認めつつ、複雑な人間の感情の扱いは「まだ」人間の方が上だという感想を持ったという。

クリエーター 手塚眞さん
感情ってすごく実は抽象的なもので、実はデータ化できないんですね。感情を表現した漫画の絵というものは学習できるんです。でもそれは学習に過ぎないから、その裏に込められている感情っていうのは、分析もできなければ解析もできないわけなんですよ。漫画にするときには演出で加えないといけない。演出はデータ化できないんですよ。ストーリーをどう演出するのか、というのは今のところ人間が考えないといけないところなんですね」