株価がバブル後最高値・・・好景気の実感ないけど、株価だけが上昇している。何故なんだと感じる方も多いと思います。スタジオで詳しく見ていきます。
株価急上昇なのに景気は悪い?実感できない理由は?
南波雅俊キャスター:
なかなか「景気が良い」という実感を伴う声は聞かれませんでしたが、株価自体は確かに上がっているということです。

こちらは、40年間の日経平均の推移です。まさにバブル真っ只中、1989年12月に最高値3万8915円。これが11月20日、一時ではありますが、3万3853円(取引期間中)までぐっーっと上がってきているというわけです。これだけ数字として上がっているのに、なぜ「好景気」という実感がないのか専門家に聞きました。

ニッセイ基礎研究所・前山裕亮主任研究員は「前提として日本企業の業績は良い。要因の1つ目は『アメリカの好景気』。輸出関連の企業は非常に今いい状態。要因の2つめは『円安』というところも好景気に繋がっているのではないか」ということです。
好景気の実感がないというのは「給料が上がらない」というのが大きな要因ではないか前山研究員は話しています。

なぜ、給料が上がらないのでしょうか?アメリカの好景気や円安がいつまで続くかわからない。こういう状況で日本企業が給料を一度上げてしまうと、なかなか下げられないという事情もあるので、そう簡単には今、給料をあげられない現状にあるのではないかと前山さんは話しています。
ホラン千秋キャスター:
雇用状況は日本とアメリカで文化が違いますし、賃金が上がらない中で、株に投資している方からすると「株価が上がっていて景気がいい」と思っていても、社会全体として「今、好景気だよね」という空気はないですよね。
厚切りジェイソンさん:
使えるお金で感じると思うんですけど、一番最初に浮かんだのは(給料が)上がったら下げられない法律、制度があればそれを変えればいいんじゃないですか?というのはすごく思いました。
人材の流動性を高くして、人をクビにできるようになったら「この人はすごい成果を出せてるから、今、とりあえず評価してちゃんと賃金を上げましょう」というのは、やりやすくなると思います。でも、法律がもう今の時代に合ってないようなことがまだ多いと感じます。
あとは労働者側から見ると(賃上げは)「最初から無理であろう」と最初から諦めていて、自分から交渉しようと思わないことが多いと思います。しかし、まずは自分だけができる特別なものが、世の中に必要とされているのであれば、需要VS供給の話でいうと、価値が高くなるはずです。それを会社側に認めてもらうには交渉が不可欠ですよね。
ホランキャスター:
自分のスキルを高めて、それを評価してもらう交渉ができる勇気があるか、というところですよね。日比さん、どうでしょうか?会社と交渉する機会はありますか?
日比麻音子キャスター:
あります。ただやっぱり「言ったら嫌われるかな」とか「言ったら評価下がるかな」とか、そんなことはもちろんないけれど、ただ一言言うだけ、言うために努力をするだけなんだけど、意外と一歩踏み出せない…
厚切りジェイソンさん:
嫌われてもいいから「給料を上げてください」と、僕は思いますけどね。
日比キャスター:
それが正しい権利ですからね。
南波キャスター:
日本のサラリーマンの感覚だと、難しさも正直な部分では感じますし、日本の場合はそう簡単に解雇されないという安心感もあるかなとは思います。
「好景気の実感がない」という中の物価高とクリスマスが近づいているバブル期の違いを見ていきましょう。