■「日本の歴史に興味がある」その理由は…
稽古が休みだったこの日、ウクライナ代表は西予市宇和町を訪れました。
伝統的な建造物を保存する卯之町の町並みを歩いて向かったのは「開明学校」です。
1882年に建築された小学校で、多くの子どもたちが通った学び舎は、現在、資料館として当時の教育の様子を伝えています。
日本の歴史に興味があるというセミクラス選手。そこには理由がありました。

日本にも戦争があった時代があったので、そういうときに日本の人がどういう風に生き延びたか、どういう生活をしていたかというところを知りたい
日本の過去とウクライナの今を重ね合わせ、祖国に思いを馳せています。
失ったのは、戦火に巻き込まれた友人だけではありません。
世界大会のために出国した自分を「裏切り者」だと非難し離れていった友人。
ウクライナの現状を「フェイクニュース」だと否定したロシア人の友人。
複雑な思いは消えませんが、それでも前を向き続けます。

■「金メダルと感謝をウクライナへ」大舞台へ挑戦
愛媛県松山市の伊豫豆比古命神社を訪れたウクライナ代表。世界大会での優勝を誓いました。
世界大会では私が誰で、どの国を愛し、どの国の人間なのかということをウクライナの国旗を見ることで知ってほしい。金メダルと、今、戦地で戦っている人たちへの感謝の気持ちをウクライナに持ち帰りたい
祖国に再び平和が訪れることを信じてー。
ウクライナの誇りと家族への愛を胸に、セミクラス選手は大舞台に挑みます。
セミクラス選手
明けない夜はないように、将来、ウクライナは今よりも発展した国になると思っている
