東京・池袋に本格的な中華料理を提供する“ガチ中華”が増えています。飲食店が苦境にあえいだコロナ禍でも増え続けた背景を取材すると意外な日本の姿が見えてきました。
“ガチ中華”では本場の味をアレンジせずにそのまま提供!

東京・池袋。この街に、ある“変化”が起きています。駅の北側を歩いていると…至るところに、見慣れない漢字の看板が溢れかえっています。

どれも中華料理店のようですが、“町中華”とは少し雰囲気が違います。
その中の一軒に入ってみました。席に案内され、メニューの説明を受けますが…

店長
「(中国語で)もしどうやって注文するのか分からなかったらいつでも私を呼んでね、イケメンさん」
喜入友浩キャスター
「ちょっと一言も分からない…」

すべて中国語。日本語はほぼ通じません。メニューは日本語にも対応していますが、その料理名は「毛血旺」「姜抱猛男蛙」など馴染みの薄いモノばかり。ですので、店のおすすめを注文しました。

すると、運ばれてきたのは火鍋とスープ。中国・東北地方の料理、スペアリブと白菜漬物の煮込みだといいます。さっそく食べてみると…
喜入キャスター
「うん、おいしい!でも、後味が独特だな…野性味のあるスープですね」

火鍋は、特製のゴマダレにつけて食べるそうですが…
喜入キャスター
「うわ!最初はゴマの旨味があるんですけど、そのあと襲ってくるような…。私の感覚の“辛い”の最高値は、今日更新しました」

他にもザリガニを使った料理などがありますが、日本人に馴染みのあるものはないのでしょうか?
喜入キャスター
「エビチリとかレバニラとか、普段よく中華料理店で食べるものってないんですか?

店長
「うちにはないです。9割が中国人客なので」

実はこちら、中国人にターゲットを絞ったお店。“中国人好みの料理”しか提供していません。

客(来日36年)
「本当の味、本物の味。今みんな“ガチ中華”って言うけど」
ガチ中華とは、本場の味をアレンジせず、日本に住む中国人の口に合わせた中華料理のこと。池袋にはガチ中華の店が増えていて、現在100店舗以上あるといいます。なぜ増えているのでしょうか?

店長
「留学生がどんどん増えている気がします。コロナ禍が終わったのが原因ですかね」