6月29日に発表された新型コロナウイルスのワクチン接種率は、1回以上が81.9%、2回完了が80.8%、3回完了が61.7%で、これまでの総接種回数は2億8476万2731回となっている。このうち死亡や障がいにつながる恐れのあるものなど重篤な副反応が報告された割合はファイザー社製で0.003%、モデルナ社製で0.0016%だ。では新型コロナウイルスワクチンによる長引く副反応いわゆる「後遺症」はあるのか?ワクチン接種後に長引く症状に悩む人たちを取材した。
歩行困難な症状が出た中学1年の女子生徒
去年10月に兵庫県尼崎市内の「長尾クリニック」を受診した中学1年の女子生徒は、1回目の新型コロナウイルスのワクチン接種後から歩くことも困難な症状に見舞われていた。
(女子生徒を診察する医師)
「ちょっと歩いてみ、ゆっくり。ああ、なんやそれ、そんな歩き方…。バックして椅子に座って、椅子に戻って、元の姿勢に。倒れそうか」
(女子生徒の母親)「(接種翌日に)学校に行くときに、なんかちょっと胸が息が苦しい気がするんやけど気のせいかな、と言って」
(医師)「お医者さんいろいろ行ったんかな?どのくらい行ったの?なんて言われた?」
(女子生徒の母親)「全然何も…」
(医師)「異常なし?異常やんか」
総合病院など複数の病院を受診したが、検査をしても「異常はない」と言われたという。女子生徒はこの病院で初めて『新型コロナワクチン後遺症』と診断された。
「長尾クリニック」では去年10月ごろから150人以上の患者を『ワクチン後遺症』と診断してきたという。
(長尾クリニック 長尾和宏院長)
「動悸がするとか、頭痛とか、ブレインフォグといいまして認知機能の低下、あるいは足が動かない・手が動かない・歩けなくなった、多様な症状が出て、そのために日常生活から脱落する。ワクチンを打ったためにそうなったことが確実であろうという人、そういう方を『ワクチン後遺症』と呼んでいます」