目と口を大型のマスクで覆われ、体の前で手錠

死刑囚がキリスト教徒なら教誨師と一緒に賛美歌を歌い、仏教徒ならお経を唱える。これが最後の儀式だ。

儀式が終わり、教誨師が部屋を出ると同時に取り囲んでいた刑務官が一斉に動く。

死刑囚は目と口を大型のマスクで覆われ、体の前で手錠を架けられる。この間、わずか数十秒だ。

カーテンが開き踏み板の上に載せられる。

両足を縛られ首にロープがかけられる。首にあたる部分は柔らかい鹿の皮が使われている。

3人が一斉にボタンを押す。誰のボタンが作動したかは分からない。

踏み板が開き、体が約4メートル下に落ちていく。前後、左右に激しく揺れ、履いていたサンダルは遠くに飛ぶ。そして体は激しく痙攣する。

10分後、拘置所の医務部長が心臓に聴診器を当てる。心音が消えたところで所長に“絶命”と合図を送る。

約15分後、死刑囚の死亡が確認される。