「一番、残酷なのは絞首刑」亡くなるまでの平均時間は約14分30秒

死刑囚の死亡が確認されても遺体は直ぐには下ろされない。

『死刑を執行するときは、絞首された者の死亡を確認してから五分を経過した後に絞縄を解くものとする』(刑事収容施設法)

死刑は法律に従って淡々と進められる。

藤本哲也 最高検参与は、絞首刑に替わる執行方法を検討すべき時期になっていると主張してきた。

藤本哲也 最高検参与(矯正協会会長)
「一番、残酷なのは絞首刑だと言われている。死刑囚はポンと落ちた瞬間にベロが出るとか、あるいは糞尿が出ることがあるんですが、亡くなるまでは平均して14分30秒かかっている。そういうことを考えると、本人はポンと落ちた瞬間に首が外れて亡くなっているから苦しくないのだと、こういうんですが、果たしてそうだろうかという疑問は出てくるでしょうね」

執行手当は“2万円” 「(刑場での立ち会いに)行かせてください、なんていう検事はいません」

絞首刑に立ち会う職員の精神的な負担は計り知れない。執行後、関係者で簡単な葬式を行い、会議室で弁当を食べるのが慣例だが、会話は一切ないという。

執行手当は2万円。家族に知られないように現金で渡される。死刑執行には高等検察庁の検事も立ち会う。

東京高検 元幹部
「異動してきた日付が一番遅い検事が立ち会います。同じ日だったらくじ引きです。『行かせてください』なんていう検事はいません」