次世代へ繋ぐために…
赤羽さんが次の世代に伝統をつなぐために行っているのが、トウガラシの加工です。
赤羽寿美子さん:
「種はこわい(硬い)と思ったので、大きいのは種を取るようにしている」
作っているのは「芝平なんばん」の辛みそ。
ペースト状にしたトウガラシに味噌と砂糖を加えて煮込んでいきます。
赤羽寿美子さん:
「想像の域みたいなので作って、こうすればおいしかったねみたいな、じゃあ次はこうしようかなとか、徐々にそうういうふうに作っていって」
赤羽さんが作った辛みそは、実は、紅葉軒の「高遠とうがらし御膳」にも使われています。
店主で保存会会長の高島さんはこうしてトウガラシを活用していくことが大切だと話します。
高島良幸さん:
「イベント的にわっとやるのは勢いでできるけど、続けるというのは大変なのでね。特に農家の方に栽培を続けてもらうための工夫、そのためには活用だろうと」
保存会のメンバーの思いが込められた御膳。
メニューには「高遠てんとうなんばん」が入ったかき揚げや、赤羽さんの辛みそを使った五平餅(ごへいもち)などが並びます。
この日は、生産者の原さんと赤羽が招かれ、試食をしました。
原さん:
「辛いです。辛いけど香りがしておいしいです」
赤羽さん:
「おいしいです。一生懸命作ったので、自分で作ったものを皆さんに食べてもらえるというのは光栄だったり、頑張らないといけないと思う」
高島良幸さん:
「毎年種を撒いて、苗をおこして、栽培して収穫する、その楽しみ。収穫を誰かが楽しみにしているという気持ちがすごく大事で、それが結果的に売れることにつながる。これからもっとおいしいものを作っていきたい」