長野県伊那市には、伝統野菜のトウガラシが2種類あります。

江戸時代から栽培されているという伝統野菜を、次の世代につなぐ取り組みを取材しました。

「トウガラシ醤油なんだけどこれが激うまです」

トウガラシ醤油をかけた豆腐に・・・

トウガラシの天ぷら。

長野県伊那市高遠町(たかとおまち)にあるレストラン「紅葉軒(こうようけん)」。

10月から提供されているのが「高遠とうがらし御膳」です。

使用するのは、地元でとれた「高遠てんとうなんばん」と「芝平(しびら)なんばん」の2種類のトウガラシ。

江戸時代から栽培されているという伝統野菜です。

高島良幸(たかしまよしゆき)さん:
「昔からあるものなのでこれから続けていくためには使わないとね。そのためにとうがらし御膳を作った」

店主の高島良幸さん。

2つのトウガラシを後世に残していこうと活動する保存会=「高遠在来とうがらし保存会」の会長を務めています。

24人いる保存会のメンバーのうち7割は生産者ですが、そのほかは高島さんのような、飲食店や旅館で働く人が名を連ねています。

高島さん:
「いろいろな伝統野菜がいっぱいあったと思うが、どんどん絶滅して作られなくなっていってしまった。今ここにかろうじて残っているものはしっかり守っていくということが、地域の僕たちの課題かなと思う」