しゃがみ込んで右手で拳銃をこめかみに…

男性は、勤務時間外に拳銃を保管庫から取り出すことなどは内規違反になることはわかっていましたが、5発の実包が入った拳銃を取り出します。
「よし、死んでやろう、と覚悟は固まっていなかった。その覚悟があるのかを試してみようと思った」と男性は法廷で話しました。
そして、拳銃を右手に持った状態でしゃがみ、撃鉄を起こしたうえで、銃口をこめかみや胸にあてるなどしていたところ、はずみで誤発射してしまったということです。
弾丸は壁や衣装ケースを貫通…妻の胸をかすめ服の中で止まる

被告人質問で「いつ引き金を引いたか記憶にない」と話した男性。発射直後は目の前が真っ白になり、銃口から煙が出ていたことから「撃ってしまった」と気づいたと言います。
発射された弾丸は、押し入れのふすまやプラスチック製の衣装ケースを貫通。さらにベニヤの壁や石膏ボードの壁を貫通しました。そしてその先には、男性の妻があおむけに寝ていました。銃弾は右胸をかすめ、妻の服の中で止まっていました。
男性は発射後、すぐに寝室へ直行。幸い子どもにけがはなかったものの、妻の胸を見ると、着ていたTシャツに血がにじんでいました。検察の調べに対し妻は、「右胸に爆発したような熱さを感じた」と話しています。
そして、駐在所内の事務室にいた同僚や警察署の当直長に誤発射を伝え、上司に報告しました。