国会では衆議院の予算委員会が始まりました。岸田総理は所得税などの減税を与党に指示した理由について、「わかりやすく税の形でお返しするのが重要だと考えた」と強調しました。
減税で論戦「なぜ給付ではダメ?」

加藤シルビアキャスター:
27日から始まりました衆議院の予算委員会。様々なことが議題に上りましたけれども、早速、議論となったのが“減税”・給付の政府の検討案です。
まず減税対象となっている世帯に関しては、1人当たり4万円、4人家族ですと16万円の減税が2024年度にされるという案です。
一方、住民税の非課税世帯に関しては既に3万円の給付が決まっています。これに加える形で7万円という上乗せ案が検討されています。これが実現すると、年内にも10万円の給付ということになります。さらに、子供の数に応じて上乗せする案も出ているということです。

この減税案につきまして27日、予算委員会の中では、自民党の萩生田政調会長から、「なぜ減税に踏み切るのか、なぜ給付では駄目なのか、改めて国民の皆様にわかりやすく説明していただきたい」という質問がありました。これに対して岸田総理は、「物価高の中で頑張っていただくために、わかりやすく、所得税・住民税という形でお返しする、これが国民生活を支える上で重要だと考えました」というやり取りがありました。
日比麻音子キャスター:
「わかりやすく」という事ですけれども、今村さんここまでご覧になっていかがでしょうか?

歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
質問に答えてるのかなって正直思ってしまって。わかりやすくするのであれば、給付の方がわかりやすいなと思うんですけれど。質問に対しての答えになってないような気がしますけどね。
井上貴博キャスター:
結局何のためなのかなと。税収が増えました、だからそれを還元しますということなのに、結局蓋を開けると、納税していない世帯に手厚く回すということになると、納税者が勤労意欲削がれるんじゃないかなという感じもしますし、もしこういうことをするのであればもっとシンプルに、例えば将来の国のため次の世代のために少子化対策に全て回しますとか、そういう方がシンプルだったんじゃないかなと思うんですけどね。
今村さん:
やはり一番シンプルで、もちろん値付けの問題とかを変えないといけないとかあるけれど、減税のためだったらみんな頑張ろうとは思うんで、一番いいのは消費税を下げるですよね。それが一番わかりやすく生活にも直結して、全層に、特に低所得層にこそ効果があるわけですから、2%でも下げてくれればそれに越したことはないなっていうのが、本当は一番思いますけどね。