見守り~介護で一番大切なことを助けるロボット

そして老いに伴って、高齢者施設などで介護サービスを受けることもあります。トークイベントには、子ども型見守り介護ロボット「ハナモフロル」も登場し、参加者とふれあいました。

高齢者施設で実証実験中のロボット「ハナモフロル」

このハナちゃんは、人手不足の介護施設での活躍が期待されるロボットです。車椅子の高齢者からも少し見下ろすぐらいの大きさで、可愛らしい子供の姿をデザインしています。開発しているソニーグループの袖山慶直さんのお話です。

ソニーグループ 袖山慶直さん
「現場をよく見てみると、この見守りが本当は一番大事なのではないかという気づきがありました。介護というと、排泄とか食事とかお風呂とか、必要に迫られる介護もあると思うんですけど、やっぱり見守りが手薄になると利用者さんが不安定になりやすいですし、ここが崩れるとその上で必要な介護ができなくなってしまう。そういう見守りがベースとして一番大事なところにあるというのが気づきとしてありました」

袖山慶直さん

職員が個別にトイレなどの介助をしている間は、共有スペースにいる人たちを見る職員がいなくなってしまうそうなんです。そこで活躍するのがこのロボットです。自ら遠くから話しかけて近づき、簡単な会話や体温の計測、歌のレクリエーション、ご家族との電話の取り継ぎなどができるということで、介護される人を一人にさせない、不安にさせないようにしています。現在は、特別養護老人ホームで実証実験中で、数か月に一度テストを行っています。