イスラエルのガラント国防相は、パレスチナ自治区ガザとの境界近くに展開する兵士らに対し「ガザを中から見ることになるだろう」と述べ、改めて近く地上侵攻を行うことを示唆しました。

イスラエルのガラント国防相は19日、イスラム組織「ハマス」が実効支配するガザ地区との境界近くに展開する軍の部隊を訪問しました。

ガラント国防相は、兵士らに向けて「容赦はしない。ハマスを完全に消滅させるだけだ」と強調。そのうえで「その命令は下される」として準備を進めるよう指示し、「今ガザを遠くから見ている人も中から見ることになるだろう。約束する」と述べ、改めて近く地上侵攻を行うことを示唆しました。

この日はネタニヤフ首相もガザ地区との境界付近にいる部隊のもとを訪れ、兵士らを激励しました

イスラエル ネタニヤフ首相
「全力で勝利するぞ。準備はいいか?」
兵士
「はい!」

イスラエル軍によるガザ地区への空爆は連日続いていて、AP通信によりますと、19日にはガザ地区北部から住民が避難している南部ハンユニスの住宅街に攻撃があり、少なくとも12人が死亡。病院には次々とけが人が運び込まれました。

ガザ地区の保健当局は19日、イスラエルとハマスの戦闘が始まった7日以降、これまでに3785人が死亡したと発表。一方、イスラエル側の死者は1400人以上に上っていて、犠牲者は双方合わせて5100人を超えました。

また、イスラエル軍の報道官は19日、ハマスによりガザ地区で人質として捕らえられている人は203人に上ると発表。イスラエル中部テルアビブの大学では、講堂にハマスによる攻撃で殺害された人や誘拐された人1000人以上の写真が並べられました。