2世元信者「解散命令請求に追い込むことは、必要なけじめ」
藤森キャスター:
旧統一教会の宗教2世で、元信者のもるすこさん(仮名)に話を聞きます。解散命令請求が決まったことを、どのように受け止めていますか。

もるすこさん:
まず率直な感想としては、ほっとしたというのが今の思いです。1年以上声を上げてきていますが、解散請求できない未来もあったと思います。
文化庁のヒアリングも2回ほど受けていて、この解散請求に向けた動きというのも、私の活動のなかですごく重要なものでした。
ただ、率直に言うと、複雑な心境というものもあります。私の両親は、旧統一教会の教祖である文鮮明が、父と母を指名して「あなたたち結婚しなさい」ということで結婚して、私自身が生まれました。
そして私自身もまた、文鮮明に私と妻を選んでもらい結婚して、今は三世と呼ばれる子どもたちを育てています。
私の命というものの根っこの部分が、統一教会の存在に紐づいてしまっています。統一教会を解散請求に追い込むということが、自分の生まれ自身を否定するという、矛盾を少し感じることもあります。
ただ、これから自分の人生を生きていくためには必要なけじめだと思いますし、私自身が育てている子どもたちに対しても「あなたの人生を生きていっていいんだよ」というメッセージにもなると思います。