三条市は、興野公園に雨水を一時的に貯めて洪水被害などの発生を防止する『雨水調整池』を作る工事を2021年11月から始めています。

公園の地下に調整池を造るために、重機を使って地面を掘る大がかりな作業が、およそ10か月続きました。

公園に隣接するお宅では、さらに深刻な被害が出ています。
家が公園側に10cmほど沈み、傾いているというのです。

「調理していると、ここに水が溜まっていく…」

台所の調理スペースに流した水は、公園側のコンロの方に流れていきました。

スタッフが用意したビー玉を床に置くと、確かに公園側に向かって転がっていくのが分かります。

他にも、開けた扉が勝手に閉まったり、玄関前にヒビ割れができていたりなど…。

この家の女性がこうした被害に気付いたのは、興野公園の工事が始まってから1年が過ぎたころだったといいます。

「残された人生“我慢”しかないのかなっていう…。不安っていうか、なんでしょうね。悔しいですかね、とにかく悔しい」

工事を発注した三条市上下水道課は、工事が原因で地盤沈下が発生し、住宅被害につながった可能性があることを認めています。