みんなで子どもを守る環境とは

宮本キャスター:
今回、そもそも留守番が虐待というのはちょっとどうなんだろうと思った方も多いと思うんです。海外の例を見ていきます。
〈“留守番”を禁止している国々〉
●アメリカ・メリーランド州
8歳未満の児童を自宅・車に放置した場合
→最大500ドルの罰金、または禁固30日以内、またはその両方
●イタリア
14歳未満の児童など監督しなければならない者を放置した場合
→6か月以上5年以下の懲役
●ニュージーランド
14歳未満の児童を正当な理由なく自宅に放置した場合
→最大2000NZドルの罰金
ただ、ベビーシッターなど、サポート体制があるという違いはありますね。
藤森キャスター:
私がニューヨークで生活してみてわかったのは、やはりニューヨーク州で具体的な決まりはないにしても、当たり前のように子どもたちをみんなが守ろうとしている環境というのがあります。確かに公園で10歳くらいの子どもたちだけで遊んでいる姿を、私は1年半の間に一度も見なかったです。
例えばスクールバスが子どもを降ろすところにも、必ず保護者が迎えに行くなど、みんなで守ろう、社会が子どもを守る環境というのは間違いなくできてるんですよね。これがあるからこういう法律ができる、叶うというところでしょうか。
小川キャスター:
それがないのに、この条例というのが先行してしまうと、私もワーキングマザーであり、シングルマザーですけれども、自分がすることが悪いことのような、肩身が狭くなるような感覚がどうしてもあるんですよね。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
確かに子どもだけで登校できる、子どもだけで公園で遊ばせられるということは、世界では全然当たり前じゃなくて、日本はやはりそういう意味では恵まれてるところもあると思う。
それが最近は治安の問題などがあって、「やはり子どもをもっと守らなきゃいけないよね」という議論が出てくること自体は悪くないと思うんだけれども、ただそれを今度「子どもだけで遊ぶのを禁止しましょう」と言ったら、それは今楽しんでる子どもたちにとっての利益を守ることにも全然繋がってない。だからなんかちょっと本末転倒な感じですよね。
フリージャーナリスト 浜田敬子さん:
先ほど、藤森さんのお話で、アメリカでは、小さい子どもだけでなかなか遊べないという状況があったということでした。
でも、逆にアメリカは家族の事情だったら、すぐに帰らせてくれるんですよね。「家族が病気だ」と言うと「帰ったら」「早く家族の面倒見たら」と。だから働く環境や背景が違うわけですよね。
もう一つは虐待防止ということであれば、やはり虐待事件は増えているので、そちらはやはりきちんとやらなければいけないと思います。そのためにはこういう条例を作る前に、もっと児童相談所の人員を拡充するなどですね。
虐待の背景に経済的困窮というものがあるのであれば、そういった経済的な支援、もっと言えば生活保護を受けやすくするなど、そういった別の形で虐待をなくすという、まずそちらが先じゃないかと思います。














