一緒に暮らす妻が「何時間でも見ていられる」と評価する精巧なミニチュア作品。

制作を始めたきっかけは4年前の台風19号災害でした。


平井康博さん:
「当時、被災した豊野を一望できるところに行ったが、どこがどこだかわからないくらい水になっていて、この後再開できるのかなと思って」

2019年10月、増水した千曲川の堤防が決壊し、平井さんがドライバーとして働く長野市豊野のデイサービスセンターも大きな被害を受けました。

再開後も、どこか元気のない利用者の姿を見て始めたのが、ミニチュア作品づくりでした。


平井康博さん:
「災害の後だから、みんな気が沈んでいるので、話題作りになればいいと思って始めたところはある。これを見たお年寄りが、『うちもこういうやつがあってね』とか、そういう話が出てくる。会話がどんどん出てくるようになって、良かったなと思って」

元々、手先が器用な平井さん。

仕事の休憩時間や休日に1日2時間ほどコツコツ作業を重ね、10日ほどで一つの作品を作り上げるそうです。