心強い“産後ケア”。しかし誰でも使えるわけではありません。広島市の場合、利用するには、▽広島市内在住で▽家族からの十分な支援を受けることができないなどの条件があります。

あやかさん
「(Q申請は難しかった?)そうですね。一度、市役所に行かないといけなかったり、面談も受けないといけなかったので、もうちょっと簡単にできたらなと思いました」

たから助産院では、疲れたお母さんが気軽に頼れる、もっと身近な存在になりたいと考えています。

たから助産院(助産師)梶岡智佳子 院長
「子育てって家族だけとか、お母さんだけでするものではないし、街全体でみんなの中で育っていってもらえるといい。昭和時代みたいな雰囲気に戻っていけると、健やかに育てられるんじゃないかと思う」

6日間の宿泊を終えた最終日。

あやかさんの夫(36)と長女(2)
「こんにちは」

長女たちが迎えにきました。およそ1週間ぶりに家族が顔を合わせます。

あやかさん
「お母さんだよ!久しぶり!なんか嬉しそう」
長女(2)
「(Qお母さんに久しぶりにあえてどう?)うれしい」

夫(36)
「(Qお父さんはお母さんに会うのは1週間ぶり?)はい。(Q久しぶりに会うお母さんはどう?)きれいになったね」
あやかさん
「…らしいです。(2人も)大きくなったでしょ?あと目で追うようになったね」

疲れ果てていたあやかさん。体力も回復しました。たから助産院で過ごした6日間は、自宅での育児にも自信を与えてくれたようです。

あやかさん(仮名・32歳)
「ここに来るまではがむしゃらに頑張っていた部分もありますが、手を抜けるところは手を抜いて。育児は数ヶ月や1年で終わらないので、うまく付き合っていけたらなと思います」

   ◇  ◇  ◇

青山高治 キャスター
子育てが一番大変な時はちょっと解放されたり、ちょっと一人になれる数分間がすごく大事。産後ケアがお母さんの体調やお父さんの都合、上の子の状態含めて、ベストな時期に受けられたらいい。

渕上沙紀 アナウンサー
たから助産院の梶岡院長も言われていましたが、お母さんは出産までがゴールになっていることが多い。その先に産後ケアを受けたくても、忙しすぎたり申請に時間がかかり受けられない方もいる。出産前にしっかり準備しておいてほしい。広島県内で産後ケアを受けられるのは、病院や助産院など50施設。うち広島市内は11施設。広島県によると「まだまだ受け入れ体制は十分ではない」とのこと。利用料金は所得によって変わり、広島市の場合、「宿泊型」は無料~6000円あまり、「日帰り型」は無料~およそ3400円。

河村綾奈 キャスター
施設の数や周知するための取り組みも大切ですね。

青山高治 キャスター
あやかさんも言われていましたが、申請がもっと簡単になればいい。

コメンテーター 木下ゆーきさん(子育てインフルエンサー)
いま助けてほしいというときに助けてもらえるようなシステムになるのがベスト。事前申請や審査があるというシステムも変われば、利用率ももっと上がると思う。

小林康秀 キャスター
「今後の生活に生かしていけるサポート」という言葉がありましたが、生活日常に送り出していくケアができていると感じました。

渕上沙紀 アナウンサー
産後ケア、広がっていけばいいですね。