8月28日には田んぼダムの推進部会が開かれ、16の市と町でも準備が進められています。

(あさひ営農組合・池田時雄組合長)「だいぶ違いますね。水の落ち方が板の力のすごさを感じます」
日田市朝日地区では地域の農地を管理しているあさひ営農組合が田んぼダムを導入。昨年度の実証結果では水田から水路に流れる雨量がピーク時で24%軽減する効果が確認されました。昨年度は6.2ヘクタールで実施されていましたが、今年度は42.4ヘクタールと7倍近くに拡大。生産者や自治会の協力もあって朝日地区の9割で導入されています。
(あさひ営農組合・池田時雄組合長)「こんなことで水害を防げるのかなという気持ちはありましたけど、実際に水を蓄えた田んぼを見たときにはやはり田んぼの能力のすごさを感じました」
田んぼダムは導入費用が補助されるほか、多面的機能支払交付金で10アールあたり300円が加算されます。ただ、この加算金というメリットが小さいため普及が進まない可能性もあります。

(県多面的機能支払推進協議会・義経賢二会長)「交付金の拡充を推進協議会の会長として国の方に強く要望してまいりたい。私も東京で他県の方と話すことがありますがこれは全国的な運動になると思います」
先進的に田んぼダムを導入しているあさひ営農組合の池田時雄組合長は地域全体で災害を防ぐ助け合いの気持ちが普及を後押しすると考えています。
(あさひ営農組合・池田時雄組合長)「下流で災害を防げることがあるのではそれは微々たるものかもしれないが、お互いに助け合えるものは助け合う気持ちがあればいいのではないか」
低コストで治水効果も高い田んぼダム。早期に普及させるためには農村集落で理解が進むことが不可欠です。