男の子がヘアドネーションに協力 髪の長さは驚きの70センチ超

このヘアドネーションに協力しようと4年半の間、髪の毛を伸ばし続けてきた男の子がいます。宮古島に住む前田琥珀(まえだ こはく)くん、小学5年生の10歳です。

ヘアドネーションには31センチ以上の長さが必要ですが、琥珀くんは小学1年生から伸ばし続け、なんと70センチほどに!

母・真由美さん「はい、じゃあハサミを入れますー」
琥珀くん「バイバイ髪~」

男性からのヘアドネーションは全体の2%ほど。JHD&Cには年間1万件以上の髪の毛が寄せられていて、そのうち、およそ200人が男性となっています。

「誰かの役に立てれば」。そう思い髪の毛を伸ばし続けた琥珀くんですが、周りからは否定的な声も聞こえてくるなど、苦労も多かったと、母の真由美さんは言います。

母・真由美さん
「どうしても髪が長くなってくればくるほど、男の子と女の子どっちなのっていうのは…。男の子が伸ばしていてもしょうがないなって言われたり…」

しかし当の本人の琥珀くんは、そういった声にも動じず、堂々と髪を伸ばし続けてきました。その真っ直ぐな姿に感心した真由美さんは、琥珀くんと共にヘアドネーションに協力することを決意。共に髪を伸ばして一足先にカットを行いました。

母・真由美さん
「ただただ切るだけではなくて、行き先があるというのはありがたいですね。誰かの役に立てるなら、良いきっかけに良いきっかけなります」

長年連れ添った愛着もある、70センチあった髪の毛を大胆にカットし、すっきりした様子の琥珀くん。カットが終わったあとの一言は?

琥珀くん
「髪の毛が切れた~、すっきりした~って」

やっぱり、長い髪は暑かったようですっきりした様子。この4年半で一番大変だったことを聞くと…

琥珀くん
「髪の毛を洗って乾かすのにタオル3枚使ったりして、いつも大変だったけど、ヘアドネーションのために伸ばしたいから、4年間やりました」

琥珀くんの思いやりが、きょうも誰かを笑顔にします。

琥珀くん
「この髪の毛が誰かの役に立ててもらえればうれしいです」

【記者MEMO】
琥珀くんが寄付をした翌日、祖母もまた、ヘアドネーションをするためにカットをして、三世代でのヘアドネーションになりました。琥珀くんたちの思いを込めた髪の毛は、子どもたちにウィッグを無償提供する団体に寄付されます。