『守らなければ』…オデーサで行われる“一般市民向けの訓練”
村山さんは黒海に面するウクライナ第三の都市・オデーサも取材。
(リポートする村山祐介さん)
「奥に見えるのがコンテナの港で、完全に止まった状態になっています。通常であれば輸出入をする船が点々と見える状況なんですけれども、まったく船の姿がない状態になっています」
オデーサは国際貿易の要であるとともに、世界中から多くの観光客が訪れる屈指のリゾート地です。しかし…。
(リポートする村山祐介さん)
「普段は観光客でにぎわっているんですけれども、いまは誰もいない状態になっています。というのも、海からロシア軍が上陸するのを防ぐためにウクライナ軍がこのエリアに地雷を敷設しているためなんです」
観光名所である「オペラバレエ劇場」も建物の周りに土嚢が積まれるなど、街の中は“臨戦態勢”といった雰囲気です。
そんなオデーサの街で行われていたのが、「武器の使い方」や「ケガをしたときの応急措置」について学ぶ一般市民向けの訓練です。
(訓練の責任者)
「1分間ぐらいの短時間のうちに銃の分解や組み立てができねばなりません。戦場では1秒1秒が貴重ですから」
この訓練はウクライナ軍の協力のもとボランティア団体が運営しています。今年3月に開始し、「自分たちの街は自分たちで守る」という思いを持った約4000人の市民らが参加しました。
(訓練の参加者)
「みんなができるようになった方がいいと思います。誰かの命を救えるようになるのがとても大切です。次のミサイルがどこに落ちるかわかりませんから」
「みんなと同じように、特にロケット弾の着弾が怖いです。でも、ここは私たちの国で、家です。守らなければなりません」
ウクライナ国民のひとりひとりがロシアの脅威と向き合っていました。
(2022年6月14日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)