【午前10時50分】検察側は「完全責任能力はあった」

続く検察側の冒頭陳述。「精神状態が犯行に影響したとのではなく、被告のパーソナリティが現れたもので、完全責任能力がある」と主張した。

検察側は「被告は京アニ大賞に、自分の小説を応募するも落選させられ、それを盗用されたと一方的に思い込んだ。被告の自己愛や人のせいにしやすいパーソナリティから、自分ではなく京アニが悪いと思い込んで犯行に及んだ」と筋違いの恨みによる復讐だと主張した。

続いて、青葉真司被告の幼少期からの経歴や本人のパーソナリティの形成に触れながら説明していく。

それによると、青葉被告は9歳で両親が離婚、父親による虐待や貧困による転居、引きこもりを経験。検察は、『独りよがりで疑り深いパーソナリティになった』と主張、その後、定時制高校を皆勤で卒業した経験から、『努力して成功した』と思うようになったとしている。

そして青葉被告は30歳になるまで、8年間コンビニでアルバイトしている中で、店長に仕事を押し付けられて辞め、『うまくいかないことを人のせいにしやすいパーソナリティが形成された』とした。

その後、「京アニ」制作アニメに感銘を受けたことをきっかけに、人とかかわらず身を立てられる小説家を志し、ライトノベルの小説を書き出したといい、37歳~39歳で京アニ大賞に応募するも、”10年かけた渾身の力作・金字塔”が落選したことで、被告は京アニや、ある監督に落選させられたあげく、作品を盗用されたと思い込んだ、と主張していった。

事件直前については、「自分はうまくいかないのに、スターダムをかけあがっている京アニと監督に対して筋違いの恨みを持った」といい、京都へ向かって、京アニと監督に対し、ガソリンをまいて殺害するという復讐計画を決意、他の従業員も連帯責任だと思って、最も多くの従業員が着席する午前10時に放火することを決めたというのだ。

そして裁判は、証拠調べに進んでいく。