ジャニー喜多川氏によるいわゆる“性加害問題”で再発防止特別チームによる調査報告書が公開された。その内容は、国連人権理事会の調査も踏まえ性的搾取と虐待を認定し、謝罪・救済・補償に言及した具体的かつ踏み込んだものだった。番組ではこの問題を35年前から訴え続け性加害問題当事者の会を立ち上げた元ジャニーズJr.のメンバーをスタジオに招くとともに、新たな証言を加えジャニー喜多川氏の本質を議論、そして罪はどうあがなえるのかを聞いた。

「代わりはいくらでもいる」「嫌なら来なくてもいい」

元ジャニーズJr.平本淳也さんは、80年代からジャニー喜多川氏の性加害を告発してきた。だが…。「そんなことあり得ない」「お前頭おかしいだろ」「消えろ」など、誹謗・中傷にさらされてきた。何より辛かったのは、訴えを否定され続けたことだった。今回のジャニーズ問題を動かしたきっかけとなったBBCのドキュメンタリーも平本さんが数年前から協力をしていた。そして今年、国連人権理事会が日本に調査に入り、ようやく平本さんらが被害にあっていたことを認めた。平本さんはその時泣き崩れていた。

『性加害問題当事者の会』 平本淳也代表
「辛かったのは本当のことを言っても信じてもらえず、否定されて『ありえない』とか『消えろ』とか言われて来た」

今回35年を経て公に認められた70ページを超える報告書の内容は、大きく分けて4つ…。

【1】 “事実認定“・・・長期間にわたって性加害が繰り返され、少なくとも数百人に被害が及んだ
【2】 “同族経営の弊害”・・・姉・メリー氏の隠ぺいが被害を拡大させた。出直すためには藤島ジュリー社長は辞任すべき
【3】”謝罪と救済”・・・真摯に謝罪し、速やかに対話して救済に乗り出すべき
【4】 “マスメディアの責任”・・・マスメディアが沈黙したことで自浄能力を発揮することなく隠ぺい体質を強化した