Aさんが少年センターに通い始めたのは2年前。トー横でお酒を飲んでいたところを補導されたのがきっかけでした。
Aさん
「ワチャワチャとかお酒飲むとか…(補導されて)親に言われるって言われて、『うわ、だる』と思ってたら、そこ(少年センター)をすすめられて」
Aさんの母親は、警察から「Aさんを補導した」との連絡を受け、驚いたといいます。

Aさんの母親
「友達と渋谷にアイドルの追っかけをしに行くっていう話だったんですけど、うちは特に問題はないのに、何でトー横に行くようになっちゃったんだろうって…」
当初は、トー横に通い続けていたAさんでしたが…
Aさんの母親
「補導された後も、何回かは(トー横に)行ってたみたいなんですけど。親には『ちょっと学校行ってくる』って言って」
「途中の駅で待っていて、ちょっと強行的な感じで私が向かったら、娘も帰ってきた」
「(少年センターの)先生の中でまとめてくれて、本人から『すごいお母さんの愛を感じたよ』と言われた」
「そこからだいぶ行かなくなりましたね。ほとんど行かなくなったかな」
少年センターの職員と出会い、家族以外に自分に関心を寄せてくれる存在に気づいたというAさん。

Aさん
「めっちゃ人生変わった。いい意味でも悪い意味でも、私はそういう時期(思春期)でしかない。だから(トー横を)抜け出したのかな。他の子たちは、そもそも欲求が満たされてなかったから。承認欲求だったり愛情だったり」
居場所を求めてトー横へ行っていた自分が、今度は同じように悩む子どもたちの力になりたい。Aさんは心理学を学ぼうと、高校進学を目指しています。
Aさんの母親
「どうしていいかわからなかったときに、本当に出会えてよかった。学校の先生も相談できないし。まして友達とかにも。どこにも伝えられない悶々とした気持ちが、ここだと何でも話せて、それを(少年センターの)先生が娘にも伝えてくれて、すごく自分の心が休まる」