大活躍!“慶応のプリンス” 丸田湊斗選手

小笠原キャスター:
そして「エンジョイベースボール」を見事に体現した1人でもある、“慶応のプリンス”こと丸田湊斗選手。夏の甲子園史上初、決勝戦の先頭打者ホームランを打ちました。
丸田選手の中学校時代に所属していた「横浜泉中央ボーイズ」の宇野和之監督いわく、「私にとって丸田選手は一番教え甲斐のない子」。
これどういうことかといいますと、▼俊足、▼強打、そして▼強肩、すごくクレバーな選手で教えることはなかった、そんな選手だったそう。
こんなエピソードが教えてくれました。相手が6点リードの試合で丸田選手が出塁。足が速いので、「いつもなら盗塁するが、この試合に限って全く走らなかった」そうなんです。
その後、試合はじわじわと点が入り、逆転勝利。試合が終わってから丸田選手に盗塁をしなかった理由を聞くと、相手ベンチの盗塁警戒を自分で見抜き、走らない判断をしたそうなんです。相手はかなりランナーの丸田選手を気にして、バッターがおろそかになっていたのでチームメートがどんどん打ちにいき、逆転したそうなんです。
宇野監督は「彼との3年間は本当に野球が楽しかった」と話しています。
井上貴博キャスター:
丸田選手ももちろんそうですが、「もう少し高校生を信じてみませんか」と、私は学生コーチをしていたときに思っていましたが、高校生が主役で当たり前で、当たり前のことだけど、高校生にやらせてみる。でもそうすると、「いや、おかしなことになるぞ」というご指摘を多くいただく。
でも高校生って、我々以上の感度を持っていて、ものすごいポテンシャル持ってる。全部任せてみませんか、どこまでいけますか、ということをいろんなスポーツでできるといいのかなと少し感じます。
田中ウルヴェ京さん:
もちろんそう思います。それをするには大人側の勇気がいることで、でもそういう挑戦を大人がする、大人が学び続ける、その姿勢、その背中を見せるってすごく大事だと思う。