■第19回世界陸上競技選手権大会 第5日(日本時間24日、ハンガリー・ブダペスト)

男子400mハードル決勝で東京五輪金メダリストのK.ワ―ホルム(27、ノルウェー)が46秒89で優勝。2大会ぶり3個目の金メダルを獲得した。序盤はK.マクマスター(26、英領バージン諸島)、R.ベンジャミン(26、アメリカ)が先行したが、2017年ロンドン大会、2019年ドーハ大会で連覇しているワ―ホルムは最後のコーナーでトップに。テンポよくハードルを越えていき後続を突き放した。

前回の世界陸上オレゴン大会ではケガの影響でぶっつけ本番のレースとなり、本来の実力を発揮できず7位。今大会、自身の持つ世界記録(45秒94)更新はならなかったが、2大会ぶりの金メダル奪還に雄たけびをあげ喜んだ。

2015年に就任したオラフコーチ(66)と二人三脚で歩んできたワ―ホルムはコーチの就任後、十種競技から400mハードルに転向し、わずか2年で金メダルを獲得した“超人”(17年ロンドン金)。練習で一緒に雄たけびをあげたり、レース後は全身スパッツで出迎えるなど“お茶目”な一面を持つオラフコーチに、ワ―ホルムはかつて「オラフコーチの大好きなところはコミュニケーションの取り方。そのおかげで僕は最高のパフォーマンスを発揮できる。世の中のみんなにこの変なおじさんをぜひ見て欲しい」と語っていた。

レース後「本当にこのメダルをかけられていることが幸せ。2021年の東京五輪の金メダルもだし、タイトルをとれたことが嬉しい」と話したワ―ホルム。39歳差の“相棒”、オラフコーチについて聞かれると「本当に彼はレジェンドだ。そして、自分のことを奮い立たせてくれる。いつも感謝しかないよ」と笑顔だった。

【男子400mハードル決勝 結果】
金メダル K.ワーホルム(ノルウェー)46秒89
銀メダル K.マクマスター(英領バージン諸島)47秒34
銅メダル R.ベンジャミン(アメリカ)47秒56