「お父さんのところに3人で行こうね」の呼びかけに、息子は…

箱石シツイさん
「夢も希望もなくなって、どうしようかと思って、4・5日は雨戸を全部閉めて、暗い家の中にいて考えてましたよ。自分がもし倒れたら、この子どもはどうしよう。子どもに苦労させるのはかわいそうだから、娘に『みっちゃん、3人で一緒にお父さんのところに行っちゃおうか』って言ったら、『お父さんのところに行くなら死ぬんでしょ?』って娘が言うから、『そうだよ』って抱き合っていたんです」

「そうしたら息子が遊びから戻ってきて、きょろきょろしているんです。様子が違って真っ暗だし。それで『どうしたの』って言うから、私が息子に『ひでちゃん、お父さんのところに3人で行こうね』って言ったら、(息子は)『いやだよ』『おれ死ぬのいやだよ』って駆けて行った」

「それで甥が駆けつけて『なんてことするの、おばちゃん』『子どもたちには夢も希望もあるんだから』『生きていれば、これからだってもっともっと良いことがたくさんあるし、おじさん(二郎さん)だって喜ばないから、頑張らなきゃだめだよ』って泣き泣き言ってくれて。それで『生きよう』って気持ちになった」

「でも、わりと長生きできました。(私は今)117歳ですよね?」
――…106歳です
箱石シツイさん
「ん?106歳?あ、そうか」

――二郎さん(の写真)に語りかけることはありますか?
箱石シツイさん
「ありますね、時々ね」
――何て語りかけますか?
箱石シツイさん
「『きょうも頑張ったよ』なんて言います。私みたいな苦労した人がいっぱいいるでしょう、日本だってね。戦争ってやるもんじゃないですね。誰もそう思っているでしょうけどね、それでもやるんだから。今のウクライナなんか本当にかわいそうね」

「(絵を見ながら)こういうのを見ると胸が詰まる。ぞくぞくするね、思い出してぞくぞくする。胸がじーんと来るね。こういう時代が来なけりゃいいね。これから戦争なんかなくて。本当に」














