106歳の現役理容師、箱石シツイさんの戦争の記憶。暗い空に花火のように光る焼夷弾、出征前の夫に差し入れたトマトの色…。写真にも映像にも残されていない鮮明な記憶を、法廷画家が描きました。
戦争中の記憶はあっても、写真を残す余裕や時間などなかった

山本恵里伽キャスター:
こちらは106歳の女性の戦争の記憶を絵にしたものです。アメリカ軍の飛行機から焼夷弾が落とされている様子を、家族が窓越しに見つめています。写真などがほとんど残されていない、こうした戦争の記憶を絵にしてみました。

――おいくつなんですか?
箱石シツイさん
「今は106歳」
栃木県に住む箱石シツイさん。今も現役の理容師です。
このみち90年。ハサミさばきは、106歳になっても軽快です。2021年、東京オリンピックの聖火ランナーを務めました。

14歳のころ、理容師になるため、ふるさとの栃木を離れ東京へ。22歳で同じく理容師の二郎さんと結婚し、2人の子どもにも恵まれた箱石さん。
聖火リレーの準備をしていたころから取材を重ねるなかで、箱石さんが何度も記者に語ってくれたのは、戦争の記憶でした。

箱石シツイさん
「お店が繁盛して本当にいいときに(夫が)召集されて」
「全部焼けちゃったの。何もなくなってね」
「警戒警報だと電気をうす暗くして、そうするとすぐに空襲警報になる」
――戦争中の写真はありますか?

箱石シツイさん
「あまりないですね。写真を写す余裕もなかったですね、時間も」














