シンシアさん: 「名前見た? みんな一緒。素晴らしい。たぶん初めてよ」
庭に建てた石碑に刻まれたのは、ボルネオ島で亡くなった家族や、和解の旅の実現に力を尽くしてきた人たちの名前です。
かつての敵・味方を超えて、同じ場所に名前が刻まれるのは初めてのことでした。

上野光司さん: 「一員として名前が刻まれたということは、本人としては非常に光栄なことですね」 「まさかここまでになるとは思いませんでしたね。本当にちょっとびっくりなことなんですけども、私も嬉しいですね」
旅には、若い世代の遺族も参加しました。
司令官のひ孫・馬場孝郎さん: 「『和解』って言うのは被害者と加害者の両方の知りたくもないところまで知ろうと思わないと和解はできないと思いました」

ディックさんの姪サリ・ブレイスウェイトさん: 「私には盲点がありました。自分の家族のストーリーは知っていたけれど、地元の人たちや日本の兵隊の話は知らなかった。いま一番必要なのは(敵味方を分けない)新たなストーリーを語ることです」
遺族たちの和解の旅はこれからも続きます。