"石原メソッド"で目指すもの

石原さんは2021年8月にZoomで朗読教室を立ち上げ。月2回開かれる、その名も「失語症者のための楽しい朗読教室」には、全国に居る失語症や高次脳機能障害の方が参加し、舌や口の運動、発声練習などを行った上で、物語を「深く読む」ことにこだわります。なぜこんなセリフを言うのか?その背景には何があるのか?いわば"石原メソッド"とも言えるそんな朗読教室をベースに3ヶ月もの練習期間を経て、7月に「言葉つなぐ明日へ」の開催に至ったわけです。

『私は希望という道を踏み出していた…。』(朗読群像劇「言葉つなぐ明日へ」ENDING)

石原由理さんと「言葉つなぐ明日へ」出演者ら

この日は300席ほどがほぼ満席の中で行われましたが、終演後拍手が鳴り止みませんでした。石原さんは演劇人の矜持もあって、この朗読群像劇のことを、エンタメでありアートであることを目指すとしていますが、私もその看板は、偽りのないものと感じました。

(担当:TBSラジオ「人権TODAY」松崎まこと(放送作家/映画活動家))