自転車並みの速度で進む台風6号。フェリーが出航できない奄美大島で12泊を余儀なくされた男性は、スーパーで食料品が買えず、お土産を食べて凌いでいると言います。また新たに発生した台風7号は、お盆期間中の日本列島に影響を及ぼす恐れがあります。
“自転車並み”ノロノロ台風6号 総雨量8月分超える恐れ

屋久島の南50キロの海上を北西に進んでいる台風6号。
喜入友弘浩キャスター:
「雨と風が強くなってきました、夜の宮崎・都城市です。もう地面を這うように雨が流れていきます。そして、木を見てみると、大きく揺れているのがわかります。時間ごとに風そして雨の強さがどんどんと更新されていきます」
台風6号の怖いところは、移動するスピードが遅いことです。
その速さは自転車並みの時速約10キロ。
宮崎県では長時間大雨に襲われ、8月の1ヶ月分を超える雨が降るおそれがあります。

喜入キャスター:
「都城市にありますこちらの川では、水害を防ぐために川底を深くする工事が行われていました。掘削した土砂が、こちらに積み上げられています。ただ台風の接近に伴い、その工事も中断となりました」
2022年、都城市の大淀川では台風に伴う大雨で川の水位が上がり、住宅地から排水されるはずの雨水が逆流。住宅など188棟が床上または床下浸水しました。
対策として、川底を掘って水位を下げる工事が行われていましたが、大雨で中止に。8日夜には、市の要請を受けた消防団が水位の確認に回りました。

都城市消防団
「1~2時間でも一気にドンと(水位が)上がる場合があるので、そういうのを気をつけて、1時間単位で水門を見るようにしてます。なるべく夜ではなく2~3時間前に水位が上がる前に避難をするように(住民への声かけを)心がけてます」
市内の避難所では…

喜入キャスター:
「都城市にある避難所です。こちらは今日の午前10時に開設されましたが、既に避難をされている方もいるようです」
ノロノロ台風に対抗するため、入念な準備をしてきた人も。
避難してきた男性
「3日分の食べ物を持ってきたけど、明日帰れたらいい方かなって、悪かったら明後日までかなって思ってます」
他に持ってきたものは3日分の着替え、ラジオに充電器、処方されている薬、そして飲み水4リットルです。
両手が自由になるようにヘッドライトも準備していました。

避難してきた男性:
「集中豪雨というか、いきなり降って川がバーッと上がるのが激しいから、それは不安です」
取材中、突然複数の携帯電話が鳴り始めました。避難指示を知らせるメールです。
宮崎県では、8日午後9時半の時点で都城市、日南市、串間市の全域と、西都市、三股町、高鍋町、日之影町、諸塚村の一部地域に避難指示が出ています。

避難してきた女性:
「水が怖いです、水が来るところだから。ここへ来たら皆さんいらっしゃるので、少し心の状態が安らかになる」