富山県南砺市の城端地域で、江戸時代から行われている奇祭「盤持ち大会」が23日に行われ、県内外から“力自慢”たちが集まりました。優勝は誰の手に…100キロの米俵を持ち上げる情熱のドラマがそこにありました。

富山県南砺市城端にある城端別院善徳寺。

盤持ち大会は、重さ100キロの米俵を2分間で肩の高さまで何回持ち上げることができるか競います。2023年は、県内外から力自慢10人が集結しました。

参加者:「重たいもの持つこと自体が魅力だと思うんですよね。それにひかれて参加している」

盤持ち大会の歴史は古く、この城端地域では300年以上前に始まったとされています。この儀式は、村の男たちが一人前として認められるための通過儀礼。そして今大会には、この人も初参戦。

北陸の怪力男こと「そばつぶ」さんといえば…。

2022年11月、富山県小矢部市の神明社で起きた奇妙な出来事。境内の片隅に埋まっていた石が参道沿いに整然と並べられていたのです。地元住民は「これは人間の力では動かない」、「誰が持ち上げたのか不思議でならない」と不気味がっていたところ、“犯人”は石川県在住のそばつぶさんでした。

そばつぶさんは、北陸を中心に各地の神社をめぐり明治・大正時代に「盤持ち大会」で使われていた石を持ち上げ、力自慢の先人たちに孤独に挑んでいたのです。騒動から半年以上たち、そばつぶさんに今の生活を聞いてみると…。

そばつぶさん:
「生活は特に変わりはないです。石のトレーニングと挑戦をかねて、あれからもやってます」(※動かした石は元の場所に戻している)

そんなそばつぶさんを横目に、優勝に自信をのぞかせる人物が…。

大会2連覇中のパワー系公務員・中島正明さん。この城端の盤持ち大会でここまで2連覇する実力はさることながら、富山県氷見市の奇祭・ゴンゴン鐘つき大会でも、2022年に驚異の89回鐘をついて優勝を果たした「超人」です。

中島正明さん:
「みなさん、そばつぶさんが勝つと思っているでしょうけど、ここは連覇しているチャンピオンとして意地見せますよ」