果たして、「117系最終列車」を待つ駅の状況は?

サムネ倉庫には、夕方の岡山駅しかありませんでした。。。

RSK山陽放送から自転車で10分、22時にJR岡山駅に到着しました。駅を利用する友人から事前に送られてきた、【画像】のような心温まるJRさんからのメッセージ表示も改札口に掲示されていました。

改札口前に掲示されていました(画像提供:友人)

ところで何番線に到着するの?見当もつかずにウロウロしていると、さっそく4番線に人だかりが!「皆さん、早いですね」と思いきや、到着したのは「サンライズ瀬戸&出雲」でした。

岡山は、高松発と出雲市発がドッキングする駅。ざっと50人くらいの方が連結の瞬間をパシャパシャと撮っていました。我が家で子どもたちとカードゲーム「音速飯店」で「タン、タン、メーン」と遊んでいる時間帯に、毎夜こんなイベントが繰り広げられているんだな、と思うとちょっと感動。あぁ夜汽車に揺られて東京に行きたい、と旅情を掻き立てられました。

そして、いよいよ22時42分...今夜に限っては、きっとサンライズ撮影組は117系撮影予備軍なんだろうな、と思っていたら結構多くの人たちがそのままサンライズに乗って東京方面へ。いいなぁ。117系が到着する2番線は意外と人が少なく、先端の神戸方面側は2~3人しかおらず、「夜遅いからなぁ」と勝手に納得していました(たぶん、広島方面や向かいの3番線にいっぱいいらっしゃったと思われます。)

やってきた「最後の黄色の117系」は。。。

すると、遠くから車両の姿が見えないほどの、眩いヘッドライトが近づいてきました。播州赤穂発「117系」岡山着の最終列車です。「動く黄色もこれが最後か」と滑り込んできた4両編成の中を見ると、夜の赤穂線とは思えないくらいに車内はギッシリ!そうか、皆さん「見納め」ではなく「乗り納め」をするものなんですね、と気付かされました。

そして117系の扉が空いた瞬間に、皆さんドバっと降りて来られました。脳裏をよぎるのは過去のネットニュース「怒号が飛び交い」「線路内にどうのこうの」といった言葉。。。しかし皆さん、駅員さんの促すとおりに黄色い線の内側にピシッと収まった上で、思い思いにカメラを向けていました。近くで酔っぱらってベンチに座っていた若者も「何これ何これ~」と言いながら、駆けつけてスマホを傾けていたのが印象的でした。

そして到着するや否や、すぐに回送列車として車庫へ。「今までありがとう~!」「忘れないからな~!」などと別れを惜しむ掛け声があるのでは、と妄想していましたが、誰ひとりそのような言葉を発することなく22時46分、静かに117系は夜の闇に消えていきました。唯一聞こえたのは、撮影し終えて22時47分の新幹線に乗るために階段を猛ダッシュで駆け上がる若者を見たJRの職員さんが、「間に合うかな?」とつぶやいたセリフでした。

筆者自身も、誰ひとり声を掛けることなく、撮影することもなく、何よりも無事に現場が荒れることのない状況を見届けられてホッとした次第です。そしてこの岡山駅での「健全な最後の姿を皆さんにお伝えしたいな」と思い立ったものの、1枚も写真を撮っていないため「あ、ネット記事にするためにサムネイル(表紙)の写真がない!」と駅から帰路に着きながら気付きました。

ならばと、帰り道だしと思い立って、自転車で10分ほどの夜の車庫に立ち寄ることにしました。