トルコのエルドアン大統領が5月30日、ロシアとウクライナ両首脳との電話会談を行いました。いったいどんなことが話されたのか…停戦につながる可能性はあるのか。専門家とともにみていきます。

■「会談は今後の戦いへの時間稼ぎでしかない」


ホラン千秋キャスター:
まずはウクライナとの電話会談です。その内容について、ゼレンスキー大統領が明らかにしています。「侵略者がもたらす食糧安全保障への脅威とウクライナの港の封鎖を解除する方法をトルコと協議した」ということなんです。

どういうことかと言いますと、ロシアのウクライナに対する侵攻が始まって以降、ウクライナの港湾は封鎖されています。ウクライナ産の小麦はあるけれども、それを安全に輸出するということができなくなっている状況なんです。そのため、安全に港などを通して輸送するための海上ルート確立に向け協議を行ったということでした。

では、その点について、ロシアとはどのような話が行われたのか。電話会談の中でプーチン大統領は、「小麦などの輸送について、ウクライナの港からの輸出も含め、海上輸送を妨げないようにする準備がある」というふうに話したんです。一見すると協力的なように見えるんですが、「対ロ制裁を解除すれば、ロシアは大量の農作物を輸出できる」とも主張したということですので、なかなか難しそうな状況だなということが伺えます。

さらに最近なかなか耳にすることがない停戦に向けた動きなんですけれども、これに対しては、トルコのエルドアン大統領が「ロシアとウクライナ双方が合意すれば、国連を交えた会談を開催する」というふうに呼びかけたんですが、国連を交えた会談は意味があるのかどうか、停戦に繋がるのかという点について明海大学教授の小谷哲男さんに伺いますと、「ロシアとウクライナにとってトルコとの会談は、今後の戦いへの時間稼ぎでしかない。国連を交えた会談を行っても、停戦する可能性は低い」というふうに指摘しています。