SNSなどでも話題になっている、鳥取県岩美町の道沿いにある朽ちた学生服姿の看板。インパクト抜群のこの看板を地域おこしに活用しようと、地元の会社が商品を開発しました。

取材班は岩美町へ。
遊覧船乗り場近くの道路沿いに、その看板はたたずむように立てられていました。

記者 齊尾和之
「こちらの看板なんですけれど、全体がさびていて、いつ朽ち落ちてもおかしくないような状態ですし、ホラー映画だと追いかけて来そうな、そんなミステリアスな雰囲気すらあります」

看板の高さは1メートル50センチほど。学生服に「文」と書かれた腕章をした少年の姿をしています。

表裏ともにイラストが描かれている金属製の看板は、さびたり色がはげたりしていて、設置してから長い年月が経っていることがわかります。

住宅街を背にするその風景は、シュールな雰囲気を醸し出しているようにも感じます。

実はこの看板、港周辺と海水浴場近くの町内4か所に立てられていて、最近では一緒に写真を撮る観光客の姿も見られるなど、SNSでも話題になっているんです。

そんな看板を地域おこしに活用しようと、地元の会社が商品化しました。

その商品とは…缶バッジ「朽ち果てた…学童看板」です。

岩美町は、山陰海岸観光に海水浴、アニメ「Free!」のロケ参考地として、多くのファンで賑わっていましたが、コロナ禍で観光客が激減。

何か岩美町をPRできるものはないかと考えているときに、SNSで見た看板が頭に思い浮かんだといいます。

サンテック 山本健太社長
「岩美町の名前を知っていただければ、十分効果があったのかなと思います」

看板の設置業者の許可を得て制作したという缶バッジは全6種類。会社店舗とオンラインショップなどで販売されていて、最近は問い合わせが相次いでいるといいます。

サンテック 山本健太社長
「遊覧船もありますし、温泉もありますし、海もきれいなので、ぜひ観光に来ていただきたいなと思います」

会社では、より多くの人に岩美町を訪れてもらおうと、看板の設置してある場所を記したマップも作成し、オンラインショップに掲載。

第2弾として、木製のスタンドとキーホルダーの販売を予定しています。

道路脇にたたずむ「朽ち果てた学童看板」。
山陰海岸、アニメ「Free!」に続く新たな「映え」スポットとして、今後ますます注目を集めそうです。