少子化打開のヒントはラグビー日本代表にあり!
(林)「ラグビーの日本代表がW杯で大活躍した時もみんな応援しましたが、あのチーム、我々が思う“従来の日本”のイメージとはだいぶ違いましたよね?」
(成田)「そうですね」
(林)「僕はこれが、来るべき日本の在り方かなって思って見ていたんです」
(成田)「そうですよね。僕は半分アメリカに住んでいるんですが、アメリカって移民の国じゃないですか。数学オリンピックのアメリカ代表を見ると、アメリカ人っぽい見た目の人がほとんどいないんですよ。みんなアジア系のアメリカ人で、中国代表なのかアメリカ代表なのか見分けがつかないみたいな感じになっているんですよね。これが新しいことを生み出せる移民を受け入れられた国の姿なのかなと思うので、そのラグビー代表の話とか、こうシンボルが生まれると、話が進みやすい。みんなのその移民みたいものに対して持っているイメージみたいなのが、すごく前向きな方向に変えられるのかもしれないなっていう感じはしますね」
「そろそろ滅びゆく動物なんだと思うんですよ」
(成田)「最後に1点だけ全然スケールの違う話をします。人類全体で見ると、少子化して滅びたっていいじゃないか、っていう見方もできるんじゃないかと。僕たちって、そろそろ滅びゆく動物なんだと思うんですよ」
(林)「まあ一つのご意見としてね」
(成田)「(愛媛県)今治市にある公園に、460mの散歩道があるんですよ。その460mで、地球が生まれてから今に至る46億年の歴史を教えてくれる道なんです。その地球の歴史の中で、人類が生まれたのっていつ頃だと思いますか?全体が460mだとすると」
(林)「その道の最後の5cmとか、そのあたりになるんじゃないですか」
(成田)「そう、5cmでさえなくて、1cmとか2cmとか、もう最後のひとしずくなんですよね。そう考えると、少子化って最終的にはどうでもいい話になってくる。物事をどれくらいの時間軸やスケールで見るかによって、何が重要で何が重要じゃないのかが全部ひっくり返るっていうことがありますから」
(林)「なるほど、もうおっしゃることはその通りで。今のお話を聞いていて大学時代の議論を思い出しました(笑)。そういう超越論的な意見がポーンと出てきて、みんなに水ぶっかけるんですよね。…それをよくやったのが僕なんですよ(笑)」
(成田)「(笑)。やっぱり林先生と僕は似ていたっていうことで」
※このインタビュー記事は、毎週日曜日の夜10時から放送している「日曜日の初耳学」の人気企画<インタビュアー林修>5月29日放送回の内容を基に再構成しました。<インタビュアー林修>は、林修先生が"時代のカリスマ"と一対一で対峙する番組人気企画。