本当はそこにある「皇后さまの笑顔」を伝える意義
ある側近は、「今回の撮影は、海外で、ハプニング的だったから成立したわけで、今後もすべての行事をとなると、皇后さまの負担が大きい」と話した。確かに、長期療養中の皇后さまは、カメラで撮られることが辛い時期を経験されている。現在も体調には波がおありだ。今すぐにすべてをオープンに変えるべきだとは思わないが、本当はそこにある「見たこともない皇后さまの笑顔」が、もっと国民に伝わればと思う。
「お世継ぎ問題」など様々な苦労を乗り越え、皇后としての務めを一生懸命に果たされようとしている姿をしっかりと伝えることは、皇室を支える国民からの支持と信頼に関わる大切なことではないだろうか。
宮内庁は今年4月、「広報室」を新設した。皇室に関する情報発信強化のためだとしている。また、天皇陛下は、今年の誕生日会見で「国民との交流を重ね、国民と皇室の信頼関係を築く上では、皇室に関する情報を、適切なタイミングで国民の皆さんに分かりやすくお知らせしていくことも大事なことであると考えます」と述べられた。
今後、宮内庁が取材機会や発信方法をよりよいものとし、今回の皇后さまの笑顔が特別なものとして残るのではなく、後に「あのインドネシアが転機だった」となるよう期待したい。