1時間に34台が違反


その背景にあるとみられるのが、ドライバーの意識の低さ。

JAFの調査によると、信号機のない横断歩道での宮崎県の一時停止率は45パーセント。全国平均は上回っているものの、半分以下にとどまっている。



実際、取材班が宮崎駅周辺で調査してみると・・・

(渕 雅顕記者)
「歩行者が渡ろうとしていますが車が1台、2台と通り過ぎました」
「親子づれの歩行者を横切っていきました」
「完全に歩行者を無視していきました…」
「あ~また通り過ぎてしまいました」



1時間余りの調査で、歩行者妨害にあたるとみられる車は34台に上った。

ただ、取材の中では、こんなケースも…

歩行者が左手に立ち止まっているにもかかわらず、通過してしまった二輪車。
取り締まり中の警察官に止められます。

(違反者)「どこに歩行者さんいました?」
(違反者)「全然気づかなかったです」



歩行者には気づかなったと話す男性。

それでも・・・

(警察官)「歩行者妨害といって違反になる」

摘発された男性は、ゴールド免許の保有者だった。

(違反者)
「歩行者が横断歩道のところにいれば止まるのは心がけている。(Q.見落としてしまった?)そうですね、気を付けないとだめですね」

横断するかどうか曖昧な歩行者がいたら?


たとえ歩行者に気付かなくても、違反となる歩行者妨害。

ただ、横断歩道近くにいる人が、スマートフォンを使っている場合など横断しようとしているのか、分かりにくいこともあるが・・・



(宮崎県警察本部交通指導課 坂本智弘課長補佐)
「たとえ、横断するかどうか曖昧な歩行者がいたとしても、横断歩道付近であれば車は減速することがルールとなっている。そうすることでより重大な交通事故を回避することができる。」

止まる際の後続車が気になる・・・


また、取材の中で、摘発されたドライバーからこんな声も・・・

(違反したドライバー)「(歩行者に)気づいたがもう止まれない状況だった」

歩行者がいることに直前で気付いた場合、どうすればよいのか・・・確かに、ブレーキを踏む際、後続の車が気になるケースもありうる。

去年12月、小林市で、こんな事故もあった。
横断歩道手前で一時停止した軽乗用車に、後続のトラックが追突。このはずみで軽乗用車が押し出され、横断歩道を渡ろうとしていた女性と孫がはねられた。



停車する際、後続車に追突されるのが心配という意見について、警察は・・・

(宮崎県警察本部交通指導課 坂本智弘課長補佐)
「信号機のない横断歩道の手前にはダイヤマークなどの予告マークがあるので歩行者がいるかもしれないと思って意識して運転することが重要。(すべてのドライバーが)車間距離を十分に取って運転することが大切」



「横断歩道は歩行者優先」。ドライバーはこの言葉を改めて胸に刻む必要がありそうだ。

※MRTテレビ「Check!」5月27日(金)放送分から