出入国在留管理庁によると、ウクライナから日本に逃れてきた避難民は1000人を超えました。しかし、受け入れと支援の壁となっているのは“アナログ手続き”や“書類地獄”ー。日本での生活を支援する女性に話を聞くと、日本特有の課題が見えてきました。
(取材・執筆:TBSアナウンサー岡村仁美)

■「自分たちに未来を」縁もゆかりもない日本を偶然見つけて

35歳の母親と13歳の息子、12歳の娘の家族3人がウクライナの首都キーウから戦禍を逃れて4月下旬に来日しました。インナさん一家です。日本への避難民の多くがもともと日本に親戚や知り合いがいる中、彼女たちは日本に縁もゆかりもありません。

インナさん一家は偶然にもSNS上で静岡県でウクライナ人の就労を支援する企業があることを知り、息子のニキータさんが「自分たちに未来をくれ」と懇願。親戚も知人もいない日本に避難することにしたのです。

友人が身元保証人になったことをきっかけにこの家族の日本での生活を支援しているのが一般社団法人代表の池上紗織さんです。
インナさん一家と池上さん(写真右上)

■印刷、手書き、スキャン、また印刷…まさに書類地獄 

ーーインナさん一家の来日までに大変だったことはなんでしょうか

池上さん:
最初のハードルとなったのが、ビザ取得のための書類の作成です。ウクライナから来日するにはまず短期ビザを取得する必要があります。そのための書類をすべて紙で提出する必要があるのです。