富士山は、6月22日に世界文化遺産登録から10年となります。

その富士山の麓は、心無い人たちによって捨てられる「尿が入ったペットボトルのごみ」の増加に頭を悩ませています。

6月16日、富士山の麓にある山梨県鳴沢村の山林でごみの清掃活動が行われました。

活動しているのは、環境保護活動を行うNPO法人 富士山クラブのメンバーと、社会貢献活動として参加した大手企業の労働組合の関係者です。

ここはかつて悪質な産廃業者が、建築廃材を土砂と混ぜて不法投棄した場所で、10年近く山のように積まれていた産業廃棄物を分別して回収しています。

参加者:
「掘っても掘っても宝のようにごみが出てきて、もともと大きな山があったところを掘っているだけで、よくここまでため込んだなと」
「こんなにごみがあると思っていなくて、みんなで掃除をしないといけない」

こうした地道な活動で、富士山周辺で回収されるゴミの量は減少しています。

富士山クラブの活動で回収されたごみの量は、世界遺産に登録された2013年の162tから、コロナ禍で活動が制限される前の2019年はその2割の34tに減りました。

富士山クラブ 荒井みずきさん:
こういう大量の不法投棄現場は、この10年はあまり新しいものがなかった。家庭ごみとか軽微なごみが増えてきて、量的には減ってきたと思います。

一方で、新たなごみの問題が発生しています。