海に面していない埼玉県で、サバの出荷!?しかも生で食べられる!その裏側を取材しました。

“海なし県”で海水魚 温泉施設でサバの養殖

あたり一面山に囲まれている、‟海なし県”埼玉の神川町。
関東有数の名湯と言われる「白寿の湯」のすぐ隣で養殖されているのが…『温泉サバ』。

温泉の水をろ過する技術を生かした閉鎖型循環設備を使い、塩分濃度3%ほどの人工海水でサバを陸上養殖しています。

おふろCafé白寿の湯支配人 サバ養殖責任者 鎌田奈津実さん:
埼玉県は海なし県と言われていますが、そんな中で海水魚を育てられた方が、皆様に興味を持っていただきやすいのかなと。

アニサキスの心配なし 生でおいしく食べられるワケ

2022年4月から育てたサバは、約300gに成長し、6月15日に初出荷されました。
この『温泉サバ』の特徴は、生で食べられること。
稚魚の段階から海水を介していないため、アニサキスが寄生する心配がなく、安心して刺身で食べることができます。

海で育ったサバを調理する時には加熱したり長時間凍らせたりしますが、その手間がないので、非常に調理しやすくなっています。
施設の来場客らに、温泉サバの刺身などが振る舞われました。

温泉サバを食べた人
「脂が多くて美味しい」「生臭さとかもないですね」
「新鮮なので、すごくぷりぷりで食感もなめらかで美味しい」

おふろCafé白寿の湯 支配人 鎌田奈津実さん:
サバの本来持つ脂が舌にとろける感じ。歯ごたえもあって食感も違う。
地域の産物ができることによって地域活性に繋がる事業にもなるので、そういった点で応援してもらって地域を一緒に盛り上げるための陸上養殖事業として行っております。

陸上養殖のメリットとして、自然界では成長するのに3年ほどかかりますが、エサや水温を管理することで1年強で出荷が可能になることも挙げられます。

スタジオでも『温泉サバ』の刺身を試食ー

落語家 立川志らく:
私、魚の中でサバが最も好きなんですけど、これ本当美味しい。脂が乗ってて。
お寿司屋さんに行ったら絶対生のサバを頼みますからね。